斯くもそれは現実の如く
「春歌ちゃん。誕生日おめでとう!」
「おめでとう〜!」
「オ・メ・デ・ト・ウ」
「今の誰!?」
「ま、気にしない気にしない。今日はめでたい日だもん」
笑いあう友人たちに、春歌は頭を下げた。
「みなさん、ありがとうござます!私のために、わざわざ……」
すると、クラスメートの由美子が肩を叩き、
「主賓がそんなに謙虚でどうするの? 笑って食べて、今日から太んなさい」
「そ、そんな! 私太ったりなどしませんわ!」
「由美子ちゃんの言う事は気にしない方がいいよ。こないだフラれたんで、意地悪くなってるだけだから」
「フラれてなんかいないわよ! こっちからフッたの!」
「はいはい。分かったからあんたも食いなさい」
「食ってやるわよ! どうせ久代みたく可愛くないわよアタシは!」
皿に盛られたケーキを征服にかかる由美子に、春歌を含めた全員が大笑いする。
場所は春歌の自宅。主賓である春歌の誕生日会に参加したのはクラスメート数人だ。
しかし、ここに兄の姿は無い。なぜなら、去年大学受験に失敗し、今は隣の市の予備校に通っているからだ。しかも向こうの寮にいるので、滅多に家に帰れない。今日も平日なので、帰宅は無理な話だった。
(異国に地にて眠る兄君様、今年は兄君様とともに、新たな一年を始められないのですね……)
勝手に兄を殺してしまう春歌だった。


そのころの兄は……
「zzz……」
予備校の教室で、安らかに寝ていた。


「オチてない?」
"Real Situation?"closed.

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